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イラスト初心者は何から始めたらいい?イラストの始め方と上達方法をご紹介!

イラストを描いてみたいけど、何から始めたらいいのか分からない人は、次のことで悩んでいませんか?

「アナログとデジタル、どっちが良いの?」
「イラストを描くときにはどんな道具が必要なの?」
「初めてだし、続けられるか不安・・・基礎から学んだ方がいいのかな?」

イラストを描くときの道具はデジタルとアナログで違います。また、基礎を学ぶことは必須で、学び方は書籍やネット記事、オンラインスクール、イラスト専門学校に通う方法もあります。

この記事では、イラスト初心者が迷わず始めるためのロードマップを解説します。

この記事を読めばイラストの始め方や上達方法、モチベーションを維持する方法などが分かるので、迷わずイラストを始められます。

目次

イラスト初心者がするべき最初の5ステップ

イラスト初心者が初めに知りたいことは「何から始めたらいいのか」ということです。ここでは、最初に行う順番についてご紹介します。この順番通りに実践すれば迷うことなく始められます。

線を描くことに慣れる

ステップ1、最初は地味ですが、線を描くことに慣れましょう。

線を描くときに、定規をなぞったような直線を描くことは意外と難しいです。理由として、腕を左右に動かすときに人体の構造上、体を中心に半円を描く動きをするからです。

実際に定規を使わずに線を描いてみてください。上手に直線を描けたと思っても、よく見ると僅かに湾曲していることに気付くはずです。

何事も始め方が肝心です。いきなり顔やキャラクターを描いても、基礎ができていないと上手く描けません。

そのため、細い線、太い線、横線、縦線などイメージ通りのキレイな線を描けるまで練習しましょう。また、線の練習には道具(鉛筆、デジタルツールなど)に慣れるメリットもあります。

鉛筆であれば、鉛筆を立てれば細い線、寝かせると太い線になる。強く押し当てれば色は濃くなり、弱めれば色は薄く描けます。

デジタルツールも同様に、いろいろな機能を試してみると「この機能はこうなるのか!」という新たな発見と使い方を学べます。

フリーハンドで丸を描く練習をする

ステップ2、イメージ通りの線を描けるようになったら、次はフリーハンドで丸を描きましょう。

イラストを描く際に、丸にはとても重要な意味があります。なぜなら、瞳や野球のボール、サッカーボール、太陽、地球、コップを上部から見た構図、信号機など、身の回りには多くの丸が存在しているからです。

また、下書きでも丸を描きます。顔、関節部分、女性の胸、お尻、握りこぶしなど、あらゆる部分を丸で描いて体のイメージ作りをします。

先日、深夜のテレビ番組で漫画家の先生が色紙にサインするときに、下書きで顔や瞳を丸く描いてから、ペンで本格的なキャラクターを描いていました。

このように、どんなに有名な漫画家でも基本になる線と丸を描いています。

また、丸を描く練習に最適な方法は、大小さまざまな丸を描くことです。キレイな丸を描けるようになれば絵も上達するので、正確な丸が描けるまで練習をしましょう。

トレースや模写の基本的な練習をする

ステップ3、線や丸がある程度描けるようになれば、次はトレースや模写の練習をしましょう。

トレースと模写には次の違いがあります。

  • トレース:お手本を上からなぞって描くこと
  • 模写:お手本を見ながら描くこと

まずは、図形のトレースから始めてください。トレースは参考資料の上からなぞって描く練習方法なので、誰でも参考資料と同じように描けます。

とは言っても、線の太さや曲線など、なぞるだけなのにまったく同じ絵にはなりません。

基礎やテクニックが未熟なときは、イメージした図形を描くより、教科書や参考書に掲載されているイラストをトレースしましょう。

線や丸が描けるようになれば、次は2次元・3次元図形をトレースすれば、実際の線の長さや比率などを感覚的に理解できます。

ある程度トレースができるようになれば、次は同じ図形を模写してください。

模写は簡単そうですが、急に難易度がアップします。さっきトレースしたばかりなのに模写になると同じように描けません。

上手く描くには模写を何度も反復練習して、自分なりの感覚を掴むしかありません。

また、模写をおすすめする理由として次の3つがあります。

  • 観察力を養える
  • モチベーションを保てる
  • 効率よくスキルアップできる

また、有名なイラストにはさまざまなテクニックが使われており、トレースや模写するだけでも良い勉強になります。

好きな芸能人やイラストを描いてみよう

ステップ4、基本的なトレースや模写ができるようになれば、次は好きな芸能人やイラストを描いてみましょう。

いきなり人物の模写って難しくないですか?と思われるかもしれませんが、好きなキャラクター、漫画家やイラストレーターの絵を参考にすれば楽しい気持ちで取り組めます。

ただし、描くときの注意点として「始めから上手く描こうとしない」ことです。最初は下手が当たり前なので、始めから上手く描こうとすると、イメージ通りに描けなかった場合にモチベーションが下がります。

モチベーションを下げないためにも、自分の好きなアニメのキャラクターや芸能人、親、友人など、描きたいと感じるものを描きましょう。

人物に慣れたら動物も描いてみよう

ステップ5、人物に慣れたら、次は動物や身近なものを描いてみましょう。

飼っているペット、動物園の生きもの、動物図鑑を参考にするのも良いです。また、描き方には次の2種類があります。

  • リアルに描くのか?
  • イラスト的に描くのか?

何をどのように描こうかと考えるだけでもワクワクしてきますね。

動物は人物と違って、骨格や筋肉の付き方が異なるので人物画と違った難しさがあります。また、植物や家具、装飾品など、身近なものも練習に最適です。

生きものは躍動感や生命力、身近な家具や食べ物などは物体の質感を意識して、描く練習をすると良いですよ。

ここまでご紹介した5ステップを順番に実施すれば、基本的な描き方をマスターできる上に、描く楽しさを味わえます。

でも、この時点ではスタートラインに立っただけで、ここからが本番です。あとはモチベーションを維持しながら上達するだけです。

イラスト初心者におすすめの練習法、上達方法

始め方が分かったら、次は練習をして上達しましょう。ここではイラスト初心者におすすめの練習方法と上達方法をご紹介します。

基本的な技術を身に付ける

何事にも基礎が肝心で、基本的な技術や知識を身につけることが大切です。なぜなら、基礎を知らなければ応用できないし、上達しないからです。

でも、基本的な技術は何をすれば身に付くのか分かりませんよね?

そこで、下表に基本的な内容と練習方法をまとめたので参考にしてください。

基本的な内容練習方法


アナログ
トレース参考にするイラストの上にトレーシングペーパーを重ねて置き、鉛筆などでイラストなぞる
模写コピー用紙やデッサン用紙などを用意し、被写体を見ながら鉛筆などで描く



デジタル
トレースペイントソフトのレイヤー機能を使って次の手順で描く
ペイントソフトで参考にするイラストを開く
参考するイラストの透明度を20~50%に下げる参考にする
イラストの上に新しいレイヤーを作成し、イラストをなぞる
模写ペイントソフトで被写体を見ながら描く(使用するペイントソフトによって機能が異なるので、使い方を学ぶことも重要!
人体構造の理解書籍、ネット情報、YouTube動画などで、骨格や筋肉の付き方などを学ぶ

アナログとデジタルでは、練習方法が異なるので注意してください。

また、基本的な技術を身に付けるためには、毎日1時間でもいいので描くことです。

例えば、幼少期に自転車の乗り方を練習した経験があると思います。周囲の人から教えてもらいながら、乗れるまで毎日練習したはずです。

そして、乗れるようになったら、次は速くこげる方法や重いカバンを載せてもバランスよくこげる方法を練習しませんでしたか?

イラストの練習もこれと同じで、反復練習に勝るものはありません。また、基礎をマスターしているからステップアップしようという意欲がでるし、上達も早いです。

さらに、インプット重視になると知識だけが蓄積されて、描くスキルは身に付きません。必ずアウトプットをしなければ、もはやイラストレーターではなく評論家です。

イラストレーターやデザイナーを目指すのであれば、毎日手を動かして描く練習をしましょう。

ツールの使い方をマスターする

先程も少し触れましたが、上達するためにはペイントソフトや鉛筆など、描く際に使用するツールの使い方をマスターすることが大切です。

なぜなら、ツールの使い方がマスターできなければ、思うように描けないからです。

では、なぜツールの使い方をマスターする必要があるのかを解説します。

デジタルツール(Photoshop、Clip Studio Paintなど)の使い方

デジタルで描くときの使用ツールは、PhotoshopClipStudioPaintなどのソフトウェアが有名で、プロのイラストレーターも利用しています。

ソフトウェアでは主に次の機能を使用します。

機能できること
レイヤーツール透明なフィルムを重ねて描くイメージ
ブラシツール絵筆の役割
消しゴムツール描いた絵を消す(消しゴムのようなイメージ)
スポイトツールカラー選択ではなく、画面上の色を選択して同じ色を使用できる
手のひらツール画面上で描きやすい位置に移動できる

メーカーやソフトウェアによって機能や特徴、料金などが異なります。

また、頻繁に使用ソフトを変更すれば、そのたびに機能や使い方を覚える必要があります。そんな面倒なことを避けるためには、使用前に各ソフトウェアのメリット・デメリットを調べることも大切です。

アナログツール(鉛筆、ペン、絵の具など)の使い方

アナログでは鉛筆やペン、絵の具、トレーシングペーパーなどを使用します。

例えば、鉛筆を例に挙げます。

  • 鉛筆を立てれば線は細くなり、寝かせれば太くなる
  • 筆圧が強ければ濃くなり、弱ければ薄くなる
  • 鉛筆を立てれば塗れる範囲は狭いが、寝かせれば広範囲を塗れる

また、鉛筆とペンでは、鉛筆は消して書き直せるが、ペンは消せないので修正ができないなど、使用するツールの特性を理解し、使いこなせる技術力が求められます。

チュートリアルやワークショップなどで練習する

ツールの基本的な使い方が分かったら、次はチュートリアルやワークショップなどを活用して練習をしましょう。

チュートリアルとは、イラストの描き方やソフトウェアの使い方を段階的に解説したものです。

YouTube動画やネット記事には、ピンポイントで解説しているものもありますが、チュートリアルを参考にすれば、始めから順番に学べるメリットがあるので初心者におすすめです。

一方、ワークショップとは、イラスト講座やグループ学習、コミュニティ、集会などのことです。

イラスト講座の受講には受講料は必要ですが、何から始めて良いのか分からない人、講師の添削指導を受けたい人、誰かに教えてもらいたい人など、特に初心者におすすめです。

コミュニティやSNSでの評価やアドバイスを受ける

積極的にコミュニティやSNSに投稿して、他人の評価やアドバイスをもらうことも描く練習に役立ちます。

なぜなら、他人から評価をもらえれば、自己満足を回避できる上に修正点が分かるからです。また、人によってはアドバイスをもらえることもあり、自分では気付きにくい描き方のクセや欠点を知ることもできます。

中には、心無い意見や不本意な評価を受けるかもしれませんが、気落ちせず、前向きに捉えましょう。

この場合、特に重要なことは「人の意見を素直に受け入れることです。人それぞれ評価はさまざまですが、それが現在の画力に対する世間の評価と割り切って、アドバイスや意見を練習に活かしてください。

アナログとデジタルに必要な道具や機材

イラストを描くときに必要な道具や機材の違いについてご紹介します。

アナログに必要な道具

アナログで描くときには、以下の道具が必要です。

  • 紙:A4、A5のコピー用紙、ノート、スケッチブックなど
  • ペン:鉛筆、シャープペンシル、筆ペン、ボールペン、ミリペンなど

アナログの場合は、紙とペンがあれば描けるので自分の好きなものを選んでください。

慣れてくると質感や色調、ペンの持ちやすさなどにもこだわりが出てくるので、そのときにイラスト専用の道具を揃えればいいでしょう。

また、始めからスケッチブックを使用すると、ページ数も少ない上に少し値段も高いのでお金がかかります。

道具の使い方や描き方に慣れるまでは、コピー用紙や100円均一などで揃えると安くて経済的ですよ。

デジタルに必要な道具

デジタルで描くときにはネット環境が整っていることが前提条件です。そして次の機材やソフトウェアが必要です。

機材・ソフトウェア内容
デバイスパソコン、板型ペンタブレット、液晶ペンタブレット、iPadなど
ペンスタイラスペン
イラストソフトウェアPhotoshopClipStudioPaintSAIなど

板型ペンタブレット(板タブ)と液晶ペンタブレット(液タブ)の違いを簡単に説明します。

板タブタブレットに描いたペンの動きに連動してパソコン画面に描けるもので、液タブに比べて価格が安い
液タブタブレットの液晶画面に直接ペンで描けるため、パソコン画面を見る必要はない

また、iPadを液タブとして使用している人もいます。iPadの場合はパソコンに接続する必要がないので、場所を選ばずどこでも手軽に描けます。

その他に、紙に印刷したい場合にはプリンター、紙面のイラストをパソコンに取り込みたい場合はスキャナーが必要です。

ただし、パソコンやタブレットは何でも良いわけではありません。スムーズに作動できるだけのスペックがなければ、処理できなくて思うように動かない可能性があります。

分からないときは購入先の店員に相談してみるとか、ネットでよく調べてから購入することをおすすめします。

イラスト初心者が何から始めるべき?(マインド編)

イラスト初心者は道具や描き方が分かっただけでは、描き続けることはできません。そこで初心者に必要なマインドについて解説します。

小さな成功体験を積み重ねよう

描き続けるために必要なことは「小さな成功体験を積み重ねる」ことです。なぜなら、自己肯定感を高める効果があり、自信が付くからです。

例えば、小さな成功体験には以下のようなものがあります。

  • フリーハンドでキレイな直線が描けるようになった
  • アタリ(線だけで描いた仮のイラスト)がイメージ通りに描けた
  • 手の形が不自然だったけど違和感なく描けた

一例ですが、昨日よりも上手く描けたのは上達しているからです。些細なことでもいいので、成長を実感できる成功体験を積み重ねることで描き続けられます。

例えば、幼少期に「あいさつ」ができるようになったとき、親や学校の先生たちがほめてくれたと思います。「これでいいんだ」「この方法でいいんだ」と喜びに変わり、次は登下校のときにすれ違う近所の人にもあいさつをしてみると、近所の人にもほめられた経験があると思います。

そうして社会性を養って成長します。これと同じで、小さくてもいいから人からほめられる、目標を達成したなど、小さな成功体験を重ねることでモチベーションを維持できます。

「失敗は成功のもと」ということわざもありますが、これは失敗が人を成長させる例えです。しかし、失敗が続くと自己肯定感が低下し、目標を見失います。

そうならないためにも「昨日より真っすぐな線を描けるようになった」「ツール機能を一つ覚えた」など、些細なことでもいいので、成功体験を積み重ねて自己肯定感を高めましょう。

他人ではなく自分自身の成長を実感しよう

「隣の芝生は青く見える」ということわざがあるように、人は他人が気になります。しかし、他人を気にするよりも自分自身の成長を実感することの方が大切です。

なぜなら、自分が他人よりも劣っていると感じた場合には、モチベーションを維持できないからです。

例えば、他人の絵が上手いとか、自分より早く上達しているとか、いろいろと気になるかもしれません。でも、他人を気にして自分のためになるのでしょうか?

ときには他人の作品を見て勉強することは必要ですが、人は人、自分は自分と割り切って、自分のペースで進めることの方がもっと重要です。

「昨日よりも今日の方が上手く描けた」「SNSに投稿して良い評価が増えた」など、自分自身の成長を実感しましょう。そうすれば、モチベーションを維持できるし、やる気も増します。

イラスト環境には自己投資しよう

イラストを描くときには、作業環境はとても大事です。快適な作業環境にするために自己投資をしましょう。

理由として、作業環境が整っているとやる気がでるし、自分自身も「これから描くぞ!」というスイッチが入るからです。

例えば、作業デスク、ゲーミングチェア、照明、大型モニターなど、作業に必要なものを揃えると気分が高まります。

私もモニターを3つほど置ける大きさの机とゲーミングチェア(2つで3万円以下の安物ですけど)を購入しました。また、自宅に転がっていた蛍光灯を取り付けて、今では快適に作業しています。

始めのうちは自分でも気付かなかったのですが、イスに座ると仕事のスイッチが入ります。ダラダラ作業するのではなく、作業のオンオフを切り替えたいときにも効果的ですよ。

また、作業環境を整えるとモチベーションも上がり、集中力を高める効果もあります。少しお金はかかりますが、自己投資だと割り切って快適な作業を整えることをおすすめします。

Xやpixivなどでイラスト仲間を見つけてモチベーションを維持しよう

SNSのX(旧:Twitter)やpixivなどを活用してイラスト仲間を見つけると、モチベーションの維持に役立ちます。

1人で黙々と描いていると、気が滅入ってきてモチベーションを維持できないことがありますが、これは相談相手がいないことが原因です。

家族や友人に相談しても、経験していなければ求めている回答は返ってきません。そのため、いつまでも悩みを抱えていると描くことがイヤになります。

そこで、仲間づくりにおすすめのコミュニケーションツールが次の2つです。

  • X(旧:Twitter)
  • pixiv(国内最大級のイラストなどの投稿や閲覧が楽しめるコミュニケーションサービス)

どちらも多くの人が自分の作品を投稿しており、共通の話題や同じ悩みを抱えた人が大勢います。モチベーションの維持にも役立つので、積極的に仲間作りをしてみましょう。

イラスト初心者が長く続けるために必要な2つのこと

始めた頃は、失敗続きで描き続けることは難しいと感じるので、長く続ける秘訣を2つご紹介します。この秘訣を知っておくと描き続けるられるので、ぜひ取り入れてください。

成功体験を積み重ねる

1つ目、成功体験を積み重ねることです。成功体験を積み重ねると「自分は間違ってなかった」という実感を味わえるのでモチベーションを維持できます。

例えば、世界的に有名な画家のフィンセント・ファン・ゴッホ氏が次のような言葉を残しています。

「偉大なことは弾みで為されるものではない。小さなことの積み重ねによって成し遂げられるものである」

世界的に有名な画家ですら、小さなことを積み重ねなければ目標は達成できないと言っています。

始めから自分の思い通りには行かないし、始めてすぐに最終目標を達成できる人はいません。そのため、最終目標を達成するためには、小さなことからコツコツ学ぶことが大切です。

「今日は新たなことをひとつ覚えた」「昨日より新しいことができるようになった」という成功体験を積み重ねることが、長く続けるためには必要です。

他人と比べず自分自身の成長を実感する

他人と比べることは自然な心理ですが、ときとして成長の足かせになります。そのため、他人と比べず自分自身の成長を実感することに重点を置きましょう。

他人と比べる人の心理には、次の感情や性格が潜んでいます。

  • 同じ時期に始めた人には負けたくないから、自分より上達しているのか気になる
  • 実力を世間に知らしめたい
  • 他人と比較して優位に立ちたい
  • プロのイラストと比較して、稼げるレベルまで上達しているのか気になる
  • SNSに投稿したイラストが、他人よりもPV数やフォロワー数が多いと優位に立てる気がする

イラストを始めた人の中には、他人と比較することで優位に立てる気持ちをモチベーションに役立てようとする人もいます。これを継続すると優位に立つことが目的になりがちで、本来の目的を見失います。

また、今まで自分より劣っていた相手に追い越されると、描くことを止める可能性もあります。そうなる前に、どんぐりの背比べは止めましょう。

他人と比べなければ、優劣の付けようがないのでマイペースで継続できます。

どうしても比較したければ、目標にしているプロのイラストレーター、デザイナー、漫画家、アニメーターの作品だけにしてください。

イラスト初心者が陥りやすい7つの注意点

イラスト初心者が陥りやすい注意点を6つご紹介します。この注意点を知っておくだけでも効果的なので、ぜひ頭の片隅にでも覚えておいてください。

上半身しか描かない

初心者にありがちなミスとして、顔や上半身に集中し過ぎて下半身や全身を描けないことがあります。なぜなら、顔をメインに描きたいという思いが強いからです。

初心者の人で、顔を無視して全身や下半身から描き始める人はほとんどいません。

どうせ描くなら、好きなキャラクターやイラストの顔から描きたいはずです。そのため、顔や上半身ばかり描いて、下半身や全身を描く練習をしていません。

上半身しか描けない事態に陥らないように、上半身、下半身、全身などバランスよく描くように心掛けましょう。

体の構造を理解していない

初心者が人物画を上手く描けない要因として、人体構造を理解していないことが挙げられます。

理由として、対象物の特徴を的確に捉えなければ、構図のバランスが悪くなり、不自然な絵になるからです。

例えば、5歳くらいの子供が描いた両親の絵を思い出してください。なぜか、みんな同じように平面的だったり、体のバランスが悪かったりしませんか?

これは子供が人体構造を理解していないことが原因です。そのため人の絵を描くと、どうしても平面的な絵になります。

これと同じで人体の骨格や筋肉、各部位の可動範囲、動き方などを理解しないと上手い人物画は描けません。

よって、人物を上手く描くためには人体構造について学ぶ必要があり、人体構造を知るだけで格段に絵が上手くなります。

人体構造について学べる書籍を探している人は、おすすめの書籍を下記の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

イラスト初心者おすすめ書籍30選:メキメキ上達する良書に絞って解説!

いつも描きやすいキャラばかりを描いている

描きやすいキャラクターばかり描いていると、絵は上達しません。なぜなら、描くテイストに変化がなく、新たな知識や難しいテクニックを学ばないからです。

「好きなキャラクターやイラストをマネて描いてみたい」という願望から、描くことを始めた人も多いと思いますが、ここに盲点があります。

描きやすいキャラクターや同じイラストばかり描いていると、そのイラストは上手くなるかもしれませんが、それは模写やトレースが上手くなったに過ぎません。

オリジナルキャラクターを描きたいのであれば、テイストを変えたり、描きにくいものを描いてみたり、ときには難易度の高いキャラクターにも挑戦しましょう。

新しい画材を使わない

初心者にありがちなことは、お金をかけずに始めることです。そのため、便利な道具やデジタルツールを使わないことがあります。

イラストに使用する道具やデジタルツールは日々進化しており、とても便利です。

ペンやシャープペンなどは長時間使用しても疲れにくかったり、持ちやすい形状をしていたり、中には消すことができるインクを採用したペンなどもあります。

また、デジタルツールでは、モニターが大画面のモノや解像度の高いデバイス、操作性や多機能を搭載したモノまで多様にあります。

苦労して昔の道具や使いづらいツールを使わなくても、もっと簡単に扱える道具やデジタルツールを使いましょう。新しい画材を使えば、作業もラクで作業時間も短縮できますよ。

アドバイスを聞かない

アドバイスを聞かない人は、思うように上達しません。なぜなら、描いたイラストの欠点や修正点が明確に分かるのに、あえて分かろうとしないからです。

例えば、アドバイスを素直に聞いた場合を紹介すると、SNSで次のような投稿がありました。

「首から肩にかけて描き方が単調かな?」というアドバイスを受けた投稿者がいました。

投稿者は素直にアドバイスを受け入れたので、投稿の翌日には首を修正、2日後には首から肩にかけて修正しており、2日前とは比較にならないくらい上達しています。

逆にアドバイスを聞かない場合は、修正点や欠点が分からないのでいつまで経っても上達しません。そのため、上達するためにはアドバイスを素直に聞き入れることが大切です。

モチベーションが落ちやすい

始めた頃は、あれもこれも描いてみたいと意気揚々と取り組みますが、次第にモチベーションが落ちます。

なぜなら、悩みや問題点を解決できなかったり、目標を見失ったりして描くことに疲れるからです。

描くことが、目標のためでなく単なる作業になると楽しくなくなり、何のために描いているのか目標を見失います。また、相談する相手がいないと、悩みや問題点を解決できず、頭打ちになって描かなくなります。

そうならないためには、モチベーションを維持することが大切です。そこで次の方法をおすすめします。

長期的な目標設定

描き始めた頃の目標設定が短期だと、焦りもでてきて疲れるので、長期的な目標を設定するとモチベーションを維持できます。

例えば、次のような目標を設定しましょう。

  • 1年間で基礎はマスターする
  • 3ヵ月でデジタルツールを使いこなそう

など、長期的な目標を設定すると気が進まないときには休めるし、分からないことは時間をかけて調べる余裕もあります。

また、SNSなどで仲間を作って交流を深める時間も十分あるので、悩みごとは相談しながら焦ることなく確実に上達できます。

しかし「3ヵ月で仕事を獲得する」という短期目標を設定すると、焦りや不安、悩んだときに相談できる仲間がいない場合、頭打ちになるのでモチベーションが落ちます。

短期で習得して1日でも早く稼ぎたいという気持ちは痛いほど分かります。

しかし、「急いては事を仕損じる」ということわざがあるように、途中で挫折しては本末転倒です。モチベーションを維持するためにも、取り組む前には長期的な目標設定をおすすめします。

継続的なインスピレーション源を持つ

もう一つの方法は、継続的なインスピレーションの源を持つことです。インスピレーションの源が一次的なものや限定されていると長続きしません。

インスピレーションとは「ひらめき」「思いつき」という意味で、直観的に突然アイデアが思い浮かぶことです。芸術家などは「突然アイデアが天から舞い降りてきた」と表現する人もいます。

イラストを描き始めた頃は、好みのイラストを模写することで画力アップできますが、模写するだけではオリジナルのイラストは描けません。

そこで必要になるのが「独創的なアイデア」です。アイデアの源であるインスピレーションを得る環境は人によってさまざまです。

例えば、車や電車などを使って海や山へ行き、大自然を見なければインスピレーションが得られないようでは、費用や時間もかかるので継続は困難です。

そこでおすすめしたいのが「私生活」です。

私生活からインスピレーションを得られるようになれば、費用や時間もかからず、インスピレーションの源も継続できます。

私生活からインスピレーションを得るためには、何も考えず生活するのではなく、インスピレーションの対象として、普段から観察力や洞察力を養うことを意識して生活することが重要です。

そうすれば、インスピレーション源に悩むことなく、モチベーションを維持できます。

イラストを描きたいけど描けなくなる

ずっとイラストを描いていると、突然、描けなくなることがあります。「描きたいけど、なんで描けないんだろう・・・」と悩むでしょう。

これは欲求が満たされて、特に描きたいものがない状態です。分かりやすく言えば、お腹が減っていない(食欲がない)状態と同じです。

もし、この状態に陥ったときには焦らずゆっくり休んでください。描きたいと思える欲求がでれば、また描けるようになります。

そうは言っても、描けない時間が長いと焦りますよね?

そんなときは、休むことも描くことの一環だと捉えてください。

スポーツ選手も休まないと最高のパフォーマンスを発揮できないのと同じで、イラストを描くことは忘れてゆっくり休むことも必要です。

気分転換には次のようなことがおすすめです。

  • 好きな漫画やアニメを見る
  • 映画を見る
  • 運動や散歩などをして体を動かす
  • 規則正しい生活してみる
  • 友人と遊ぶ
  • 旅行に行ってみる
  • ドライブをする

これらはムダのように感じるかもしれませんが、実際には描かないけど「このイラストはステキだな」「この風景を描いてみたいな」など、描いてみたくなる要素が詰まっています。

食欲で例えると、お腹は減っていないけど、食べることは好きだから飲食店の本を眺めているとします。そのうちに「あれ?お腹が減ってきたぞ、この飲食店へ食べに行こう!」と食欲がわいてきます。

描けないときはこの状態と同じで、描かないけど他の何かをしていると、ふとした瞬間に描きたい欲求がわいてきます。

もう一度言いますが、描くためには休むことも必要です。描けないからもう駄目だと思わずに、今は休むときなんだと捉えて、思いっきり休みましょう。そうすれば、きっと描きたいと思える日がきます。

まとめ:

今回は、イラスト初心者が「何から始めて良いのか分からない」場合の始め方やスランプに陥ったときの対策方法について解説しました。

  • 線を描くことに慣れる
  • 丸を描く練習をする
  • トレースや模写をする
  • 好きな芸能人やイラストを描く
  • 人物以外の生きものを描いてみる
  • 基本的な技術や使用する道具・機材の使い方を学ぶ
  • 初心者が陥りやすい注意点に気を付ける
  • モチベーションを維持すれば長く描き続けられる
  • 描きたくないときは休むことも大切

ご紹介した内容を実践すれば、初心者でも迷うことなく始められます。また、モチベーションを維持する方法や、上達するための心構えなどメンタル面についても解説しました。
とにかく上達するには練習あるのみですが、ときには息抜きとして好きなように描くことも大切です。ぜひこの記事を参考に、いつまでも楽しく好きなイラストを描いてください。

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この記事を書いた人

webeat-illustを運営している片山と言います。

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